4年落ちが一括で経費計上できるけど、時期や会社の利益も踏まえて購入すべき

更新日:2017年08月19日
買い替えたエルグランドの写真

この車、1年で全額経費計上してます!


著者も一応個人事業主のはしくれ、日々経費についてはできるだけ計上するようにレシートや領収書を取っておき、税理士さんに経費計上してもらっています。

で、いざ車を買おう!と思った時にふと思い出したのが車の減価償却の問題。

すぐさま顧問税理士に確認してみたところ、「中古車なら4年落ちから減価償却ゼロで一括計上できますよ」との返答。

要点メモ
  • ※正確には4年ではなく、3年10ヶ月経過した中古車なら全額経費計上可
  • ※4年落ち以上なら、5年、6年、7年落ち、それ以上でも全て全額経費計上可
  • ※法人はもちろん、個人事業主も同様
ある程度利益も出ていたので、ここは4年落ちの中古車をゲットしようということになったわけです。結果、きちんと全額経費計上できました。

経営者にとっては常に大切な項目でもある節税対策。車の購入費用については、法人はもちろん、個人事業主でもしっかり経費計上可能です。



    そもそも論として、経費は100%で税金は約34%であることを理解しておくのは大前提!

    まず前提条件として重要な話。

    特に独立したての人や税金関係の話に疎い人の場合、「とにかく節税になるから」という理由で車を買っているケースがあるんですが…。

    ここ結構間違いやすい部分。または分かってるけど、自分の都合のいいように解釈してしまっているケースをよく見かけます。

    税金払うくらいなら車を買ったほうがいい」とか言う経営者さんがいますけども、そもそも使った分に対して掛かる税率は約34%なわけで、残りの66%は支出してるんですよね。

    つまり節税できるからといって車を買っても60%分のお金はしっかり使っています。使った分は確実に損(?)をしているわけで、節税できるから車を買うっていうのは、
    • @よほどお金が有り余って儲かっている会社か
    • A節税になるから〜ともっともらしい理由を付けてただ車が欲しいだけか
    • B税金の仕組みを全然理解していない新米経営者または個人事業主さんか

    のどれかに該当してるわけです。

    特にAとBはまさに「頭隠して尻隠さず」状態と言えます。

    つまり、必要もないのに、そして全然儲かってもないのに、税金理由で車を買うのはちょっとお門違いというか、単純に会社のお金は減るよね、って部分を理解しておく必要があります。

    ここを理解していない経営者さんは少ないと思います。が、お恥ずかしながら著者も独立したばかりの頃は全然理解していなかったんですよね。

    万が一、もし分かっていなかった場合は車の購入自体を再検討してみてくださいね。

    要点メモ
    車を買えば、確実に会社のお金は減る。

    減価償却とは?高額な経費は分割計上される

    いくら経費にできるからと言って、高額なものをバンバン購入しても、それらは一括で計上できず、決まった年数で分割して経費計上していくことに。

    何年掛けて減価償却計上していくかは種類によって変わります。これを「法定耐用年数」というのですが、計算式は下記。

    法定耐用年数?経過した年数+経過年数×20%

    普通中古車の法定耐用年数(6年)

    • 1年落ち:6年?1年+1年×20%=5.2年【耐用年数5年】
    • 2年落ち:6年?2年+2年×20%=4.4年【耐用年数4年】
    • 3年落ち:6年?3年+3年×20%=3.6年【耐用年数3年】
    • 4年落ち:6年?4年+4年×20%=2.8年【耐用年数2年】
    • 5年落ち:6年?5年+5年×20%=2年 【耐用年数2年】
    (耐用年数の端数は切り捨てになります)

    冒頭にも書きましたが、法定耐用年数が2年以下、つまり4年落ち以上の車であれば5年落ちでも6年落ちでも全て一括経費計上が可能になるため、特に経営者や個人事業主の節税対策として使われがち。

    ※車の減価償却期間(法定耐用年数)については国税庁HPをご参照ください。

    車の耐用年数(国税庁HP)

    定率法と定額法について

    車の場合で言うと、
    • 普通自動車は6年
    • 軽自動車は4年

    で分割して経費計上されていくんですけど、これが法人の場合は定率法、個人事業主の場合なら定額法っていうちょっと難しい単語の方法で減価償却されることに。

    定率法の計算はものすごくややこしいんですが、簡単に計算できるサイトがありました。

    ■減価償却高精度計算サイト
    http://keisan.casio.jp/exec/system/1339479951

    上記サイトで300万円の新車を購入した場合の減価償却費をグラフ化したのが下記の図。

    【定率法】300万円の新車減価償却

    300万円新車の減価償却グラフ

    ※ただし減価償却の計算や計上額は「減価償却費=未償却残高(取得原価−減価償却累計額)×償却率」と非常にややこしいため、実際の計上は絶対税理士さんにやってもらうことを強くおすすめします!

    これに対して、個人事業主が使う場合の定額法は簡単です。

    【定額法】100万円の軽自動車減価償却

    100万円の軽自動車購入時の定額法減価償却グラフ


    難しい話はここまでにして、ポイントは儲かっているかどうかが結構重要!

    定義上の話としてややこしい話をサラッと書きましたが、別にそんなややこしいことが知りたいわけじゃないし、著者も税理士ではないので小難しい話は正直どうでもいい。

    簡単にまとめると、利益が出まくっていて税金をガサーっと持っていかれることが確定しているなら、できるだけ沢山経費を使っておきたいっていうのが経営者の正直な本音。

    つまり、高い車を買うか、4年落ち(3年10ヶ月以上落ち)の中古車を買うか、っていう選択肢になるってことでしょうか。

    (車を買っても十分に内部留保がある状態が望ましいのは大前提ですよ!)

    個人的には身の丈に合わない高級車を買うのは好きじゃないし、今は利益が出てるけど、事業なんて来月どうなるかも分からない。

    ちょっと利益が出てるからと言っておいそれと高級車を買うのは愚の骨頂。


    という訳で、4年落ち以上の中古車を購入することで即決。

    それでもあまり大きな型落ち車を買うのもアレなので、ピッタリ4年落ちの車にターゲットを絞って探しました。

    参考記事
    冒頭の画像にあるエルグランドを購入した時にいろいろ試した値引き試行錯誤についても書いています。

    中古車を大幅に値引きして安く買うための方法を実戦して分かったこと



    税率を元にどれくらい税金が変わるのか計算!

    中小法人(東京都)の実効税率一覧

    所得400万円以下 所得400超〜800万円以下 所得800万円超
    21.421% 23.204% 33.8%

    例えば、1000万円の利益が出ていたとして、そのまま決算をして払う税金は338万円。

    仮に4年落ち300万円の中古車を購入した場合、全額経費計上できるので、利益は700万円。

    700万の利益に対して税金を払うため、支払う税金は1,624,280円(残る利益は5,375,720円)

    節税のために300万円の中古車を購入した場合こうなります
    節税のために車を買った場合の税金と税引き後利益の差額
    車購入なし 車購入あり 差額
    利益 1000万円 700万円 300万円
    税金 338万円 162万円 176万円
    税引き後利益 662万円 538万円 124万円

    図解と表を見てもらえば分かる通り、節税のために車を買うと支払う税金はガクンと減りますが残る利益も減ります。

    ここが大きなポイントで、実は実感できていない経営者も多いような気がします。

    つまり、税金の支払額は実際にかなり少なくなったのでかなり得した気分になるんですが、会社に残る利益も少なくなっている。

    もちろんこれは利益1000万円の例で、1億とか10億円の利益が出ていて、かつ300万円の車を買おうが買わまいが全然痛くなくて、更に車も実際に必要なんだよ、って言う場合はまた話が全然別ですが。

    要するに、利益が出たからと言って後先考えずにほいほい経費を使うのはちょっと考えものですよね、って個人的な痛い思い出体験談ってことでした。

    まあ、後悔はしてないし、実際に車は買ってよかったし満足しているので問題はないんですが、買わなかったら利益は多く残ってたよね、ってことはあらかじめ理解しておくべきでした。

    ただ人によっては「税務署に多額のお金を払うくらいなら多少利益が減ったって車買ったほうが気分がいいし買うよ!」という場合もあると思うので…。

    結局その経営者さんの個人的な考えに寄るところは大きいとも思います。

    要点メモ
    支払う税金自体は減るけど、残る利益も必ず減る。


    4年落ちが必ずしもいいというわけではない

    全額経費計上できるからといって4年落ち以上の中古車を必ず買えばいいかといえば、これも会社の事情によって変わってきますよね。

    つまり全額経費計上しても全然利益が残る状態だったり、内部留保がかなりあるので今年は赤字になっても構わないなど、その会社の状態や考え方、税理士さんの節税対策など、先を見越した考えが前提にある場合は4年落ち全額計上でも良いでしょう。

    でも利益がそこそこだったり、全然出ていない場合は減価償却で少しずつ経費として落としていくほうが会社経営には健全とも言えます。

    来年度や中長期的に見て、今購入しようとしている車をどのように経費計上すべきかをじっくり考えた上で購入すべきなのは言うまでもありません。


    車を購入する時期やタイミングにも要注意

    仮に4年落ち以下、つまり新車や1〜3年落ちの中古車を購入して減価償却する場合、決算月の翌月に購入すると費用になる金額が一番大きくなるのでお得になります(個人事業主の場合は1月)。

    例えば決算月の翌月に買う場合と、決算月から半年後に買う場合で比較すると、減価償却計上する費用は約半分ほど変わってきます。

    決算から起算してなるべく早めに購入するほうがより多く経費計上できるということも覚えておいてください。

    要点メモ
    4年落ち以下(1、2、3年落ち)の場合は期首と期末で計上できる減価償却額が大きく変わる。


    【勘定項目別】自動車保険や自動車税なども経費になる

    車自体はもちろん経費になるとして、それ以外にかかる日々の維持費用についても全て経費計上が可能です。

    車両以外の経費計上可能な勘定項目

    租税公課 自動車税、自動車取得税、
    自動車重量税、印紙代
    損害保険料 自賠責保険、任意保険
    車両費 ガソリン代、洗車代、車検費用、修繕修理費、
    検査登録費、車庫証明手続き代行費
    地代家賃 駐車場代


    購入の際はリセールバリューも考えるのがおすすめ

    購入してから売却するまで、なるべく値崩れが起きにくい車を買うことも会社運営にとっては有益です。

    売る時に高く売れれば、それだけ会社にお金も残るし、次の車の購入費用にも充てやすくなります。

    買取相場が落ちづらい代表的な車もご紹介しておきます。

    ミニバンならアルファードがダントツでおすすめ

    アルファード ホワイトパール


    アルファードの買取相場
    型落ち年数 走行距離 買取額
    9年落ち 6.5万キロ 160万円
    8年落ち 5.5万キロ 150万円
    5年落ち 3万キロ 262万円
    著者もめちゃめちゃ欲しかった車ですが、中古車でも高すぎて断念。逆に、それだけ値崩れしづらい不動の人気を誇るミニバンとも言えます。エルグランドやセレナ、エスティマなども値崩れしづらい車として評判が高い車ですね。


    セダンならクラウンよりもマークX

    マークX ホワイト

    型落ち年数 走行距離 買取額
    8年落ち 6万キロ 122万円
    9年落ち 4.5万キロ 70万円
    9年落ち 2.5万キロ 120万円
    意外と値崩れせずにリセールバリューが高いマークX。もちろんクラウンも買取相場は安定していますが、購入時の金額も半額近く違ってくるのも大きな魅力。


    商用車なら何がなんでもハイエースバン

    ハイエース ホワイト


    ハイエースバンの買取相場
    型落ち年数 走行距離 買取額
    17年落ち 15万キロ以上 31万円
    12年落ち 15万キロ以上 200万円
    7年落ち 14万キロ 195万円
    商用車の代表格的存在ですが、日産キャラバン買うなら間違いなくやめてハイエースバンを買ってください!この車、海外では100万キロ以上乗られていて、その頑丈さ故に大人気、輸出業者が喉から手が出るほど欲しい中古車でもあるんです。

    参考記事
    商用車についてはかなり詳しくまとめていますのでこちらをぜひご覧ください。

    商用車は買取店さえ間違えなければ高く売れる


    ハイブリッド車なら言うまでもなくプリウス

    プリウス ホワイトパール

    型落ち年数 走行距離 買取額
    15年落ち 12万キロ 20万円
    13年落ち 6万キロ 110万円
    7年落ち 8万キロ 83万円
    プリウスの魅力は人気もさることながら、なんといっても日々のガソリン代がガクンと下がる点。ハイブリッド車はガソリン車よりも高いし、なんてことがよく言われていますが、あれ嘘です。

    参考記事
    下記記事では、最終的なリセールバリューやエコカー減税まで含めたらハイブリッド車のほうが断然お得になることを証明しています。

    「ハイブリッド車は元が取れない」は本当か?



    まとめ:こんな場合は経費一括計上できる4年落ち以上の中古車購入を検討に

    会社が儲かってて仕方ない場合、どうしても社用車が必要になった、壊れて買い替えを余儀なくされている、という状況であれば、全額経費にできる4年落ち以上の中古車がやっぱりおすすめ。

    「ウチの会社儲かってないんだけどな」という場合でも、繰越欠損金として計上した経費は翌年以降も損金として残るため、経費として利益を相殺できますよね。

    そう考えると、もし節税の意味も含めて中古車を買うなら、やっぱり4年落ち以上を買っておくのは選択肢としておすすめしたいところ。

    (くどいですが、もし今期利益が出ている場合、買ったら利益自体は減りますからね!)

    上記に挙げたリセールバリューの高い車ならなお良しです。

    もちろん会社の財政状況ありきなので、税理士さんともよく相談してみるのは忘れずに!


    乗り換えする時に使った一括査定で52万円も変わった買取額

    元々乗っていた車、12年も経ったし、その期の利益もある程度出たし、この際乗り換えようと思って中古車ディーラーに持ち込み査定してもらった結果、予想どおり0円。

    それじゃあということで一括査定を使ってみたところ、驚きの50万円オーバーで無事引き取ってもらえました。

    次の車の購入資金に充てられてかなり助かりました。

    今乗っている車の売却時には必須で使っておくのがおすすめです。


    カーチスさんからちゃんと振り込まれました



    中古車ディーラーでは「これは値段付けられないですね」と一蹴された我が家のエクストレイル(12万キロ+12年落ち)を査定してもらった結果、


    0円⇒52万1千円まで価格を上げて売却成功しました。



    https://www.zba.jp/car-kaitori/